『マッハGoGoGo』実写映画化! 超スピードを映画館で“体感”せよ!!
#海外 #映画 #アニメ
7月になって、そろそろ夏本番。映画業界でも夏は大作が次々と封切られる威勢の良いイベントの季節だ(中には大コケする映画もあって、必ずしもみんながハッピーになれるわけではないのだが……)。今年はすでに6月の『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』から夏興行は始まっていると言っていいのだが、観客からすれば大きな連休もなく、じめじめとした梅雨の6月に夏といわれてもピンと来ない。これからは夏の打ち上げ花火よろしく、バンバンと毎週のように公開される夏休み大作映画を楽しんでいきたいところ。
その先陣を切るのが『スピード・レーサー』(7月5日公開)。あの『マトリックス』3部作以来となるアンディ&ラリー・ウォシャウスキー兄弟の監督最新作で、60年代の日本の人気アニメ『マッハGoGoGo』の実写映画化作だ。
生まれついての天才レーサーである主人公スピード・レーサー(エミール・ハーシュ)が、愛機“マッハ5”を駆り、レース界を牛耳ろうとする悪徳企業と戦いながら極限のスピードレースに挑む本作。シリーズが進むほど難解になっていった『マトリックス』とは異なり、大人から子どもまで楽しめるファミリー・ムービーに仕上がっている。しかも、その映像クオリティは『マトリックス』以上。実写部分はほとんど俳優だけで、背景はアニメの世界がそのまま浮き出たような極彩色に彩られ、その世界を眺めているだけでも楽しい。さらにそのカラフルでポップな世界が文字通り一気に加速し、超高速な世界を“体感”できるぶっ飛んだレースシーンは、大人の鑑賞にも十二分に耐えうる。それどころか、そのめまぐるしさに「小さな子どもが見ても大丈夫か?」と思ってしまうくらいだ。
映画はDVDで見ればいいと思っている人も最近は増えたようだが、『スピード・レーサー』の驚くべきスピード世界の迫力は、ぜひとも出来るだけ大きい最新の設備を備えた映画館で見てほしいし、そうでなければ絶対にこの映画の醍醐味は味わえない。
また、『マッハGoGoGo』のテーマがアレンジして流されていたり(しかも歌詞の一部は日本語そのまま!)、車のデザインがほぼオリジナルのままだったりするところは、原作アニメを知る人には嬉しいサービス。実は、全米では期待された興行成績を上げられなかった『スピード・レーサー』なのだが、元祖・日本ではアメリカ以上に受け入れられるかもしれない。昔アニメを見ていたお父さん世代が子どもを連れていっても楽しめるし、オリジナルを知らない若者がデートで見たとしても、遊園地でジェットコースターに乗ったような興奮をふたりで分かち合える。もちろん映像にうるさいマニアが見ても、目を丸くするに違いない。まさに誰もが楽しめる夏のイベントムービーだ。(eiga.com編集部)
この機会に原作アニメもCHECK!
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